神社・寺院
玉繁寺(ぎょくはんじ)は鹿児島市喜入町の旧麓(もとふもと)にあった。喜入肝付氏(きいれきもつき)の菩提寺で、一族の墓所がある。 喜入肝付氏は文禄4年(1595年)から明治初頭の版籍奉還まで、喜入の領主であった。薩摩藩(鹿児島藩)の家老も出してい…
これぞ「巨樹」という言葉がぴったりだ。とにかく大きい。存在感は圧倒的だ。そしてミシミシと生命力が伝わってくるのである。 「蒲生の大楠」は蒲生八幡神社の御神木である。鹿児島県姶良市蒲生町にある。ほかに「蒲生の大クス」「蒲生のクス」といった表記…
鹿児島県姶良市に蒲生(かもう)というところがある。この地に鎮座する蒲生八幡神社(かもうはちまんじんじゃ)は素敵な場所だ。 主祭神は仲哀天皇・応神天皇・神功皇后。ほかに摂社・末社も境内には祀られている。 そして、境内には「蒲生の大楠」と呼ばれ…
鹿児島県姶良市加治木町木田に、隈姫神社は鎮座する。御祭神は隈媛命(クマヒメノミコト)。「球磨から来た姫」を意味する。その姫とは、島津義弘(しまづよしひろ)のニ番目の妻である。肥後国球磨(くま、熊本県人吉市のあたり)の相良義陽(さがらよしひ…
鹿児島県姶良市は、桜島の北側の鹿児島湾の奥に位置する。重富海岸からやや西側に「松原」という場所がある。この海辺に朱色の鳥居が立つ。そこが御門神社(みかど)だ。 海辺に鳥居 御祭神は豊磐牖命(トヨイワマドノミコト)・櫛磐牖命(クシイワマドノミ…
吉田(よしだ)は鹿児島市北部に位置する。江戸時代には薩摩国鹿児島郡のうち、16世紀以前は大隅国桑原郡のうちにあった。その吉田に本城(ほんじょう)という場所がある。 この地に花尾神社(はなおじんじゃ)が鎮座する。こちらへお詣りに。なかなかに雰囲…
鹿児島県姶良市脇元に、国の史跡にも指定されている白銀坂(しろかねざか)というのがある。白銀坂の駐車場から赤い鳥居が見える。そこに鎮座しているのが愛宕神社(あたごじんじゃ)である。こちらをお詣りした。 山の端の絶景に祀られる 白銀坂、薩摩と大…
鹿児島市の南のほうに「喜入(きいれ)」はある。この地の南方神社(みなかたじんじゃ)は、すごく雰囲気のある場所なのだ。 ものはついでに、喜入の歴史もまとめてみた。ちなみに、かつては「給黎」と書いて「きいれ」と読んだ。これが「喜入」となったのに…
薩摩国鹿児島の清水城(しみずじょう、鹿児島市稲荷町)は、中世に島津氏が拠点とした。その城下に島津氏が篤く崇敬した5つの神社がある。これらはまとめて「鹿児島五社」と呼ばれている。清水城下のあたりは「上町(かんまち)」ともいい、「上町五社」と呼…
河津桜が咲いていた。参道はパッと明るい雰囲気に。もう春だ。 参道の河津桜 精矛神社(くわしほこじんじゃ)に詣でた。鹿児島県姶良市の加治木に鎮座する。御祭神は島津義弘(しまづよしひろ)である。御神号を「精矛巌健雄命(クワシホコイヅタケヲノミコ…
渓流沿いに川田神社(かわだじんじゃ)はある。場所は鹿児島市川田町。かつての薩摩国満家院(みつえいん)のうち。 御祭神は川田義朗(かわだよしあき)である。16世紀の人物で、島津貴久(しまづたかひさ)・島津義久(よしひさ)に仕えた。川田義朗は島津…
境内は森の中。クスノキの巨木があり、枝葉が空を覆う。蛭兒神社(ひるこじんじゃ、蛭児神社)は鹿児島県霧島市隼人町内に鎮座する。御祭神は蛭児尊(ヒルコノミコト)。創建時期は不明。神代の頃とも伝わる。 また、このあたりの森は「なげきのもり」と呼ば…
鹿児島県姶良市鍋倉のあたりは「米山(よねやま)」とも呼ばれている。この地名は「米山薬師(よねやまやくし)」に由来する。 『三国名勝図会』(19世紀に薩摩藩が編纂した地誌)にイイ感じの絵図もある。 『三国名勝図会』巻之三十八より(国立国会図書館…
久満崎神社(くまさきじんじゃ)は、鹿児島県霧島市国分山下町に鎮座する。ここでは、隼人(はやと)との関わりが感じられる。御祭神は大山祇命(オオヤマヅミノミコト)。そして隼人神を祀っているとも伝わる。 隼人七隈 かつては山上に鎮座 久満崎神社をお…
国道10号は鹿児島湾岸を通っている。鹿児島市と姶良市とをつなぐ主要道路である。この海沿いの道はとても景色がよい。鹿児島湾と桜島を見ながら走る。陸地側に姶良カルデラのカルデラ壁が続いている。 この道を行き来する際に白濱神社(しらはまじんじゃ)の…
鹿児島県姶良市に北山というところがある。ここはだいぶ山深い感じだ。県道446号を走っていくと、森の中に忽然と参道口が現れる。梅北神社(うめきたじんじゃ)である。 林道の中に鎮座 御祭神は梅北国兼(うめきたくにかね)。天正20年(1592年)に豊臣政権…
霧島神宮は鹿児島県霧島市霧島田口に鎮座する。天孫降臨の神話が息づく、格式の高い神社である。島津(しまづ)氏の崇敬も篤く、境内は壮麗な雰囲気なのだ。 勅使殿の向かって左から山のほうへ入れるようになっている。こちらへも行くべし! 霧島神宮の見ど…
ニニギノミコトが天降ったことから日向三代(ひむかさんだい)の物語が始まる。「天孫降臨」である。そして、建国へとつながっていく。『古事記』や『日本書紀』にはそう記されている。 高千穂峰(たかちほのみね)は天孫降臨の伝承地とされる。そのふもとに…
霧島神宮(きりしまじんぐう)は高千穂峰(たかちほのみね)の麓に鎮座している。かつては、もっと山の近くにあった。 現在の境内から7㎞ほどの道のりを登っていくと、高千穂河原(たかちほがわら)にいたる。ここは標高約970m。高千穂峰への登山口がある場…
一之宮神社(いちのみやじんじゃ)は鹿児島市郡元に鎮座する。鹿児島市内でもっとも古い神社とも言われている。創建は天智天皇の御代(7世紀後半)と伝わる。 御祭神は大日靈貴命(オオヒルメムチノミコト)。天照大神(アマテラスオオミカミ)と同一とされ…
イザナギノミコトは黄泉国(よもつくに)を脱して、『古事記』によると「竺紫日向之橘小門之阿波岐原(つくしのひむかのたちばなのおどのあはきがはら)」へといたる。『日本書紀』では「筑紫日向小戸橘之檍原」と記される。そして、身をすすぎ清め、その際…
「佐久良谷(さくらだに)」は鹿児島県曽於市南之郷の山奥にある。「桜谷」とも書く。こちらを訪問した。 この地は『三国名勝図会』で知った。絵図がやたらと目をひく。なんだか強烈な印象を受けるのだ。同書の解説によると「神代の舊跡」だという。 『三国…
稲荷神社は島津氏の氏神である。そのひとつが市来湯田(いちきゆだ、鹿児島県日置市東市来町湯田)に鎮座する。境内は重厚な雰囲気である。かなりしっかりとした造りで、大事にされてきたことがうかがえる。 承久3年(1221年)に丹後局(たんごのつぼね)が…
鹿児島神社(かごしまじんじゃ)は鹿児島市草牟田に鎮座する。御神号は宇治瀬大明神(うじせだいみょうじん)。「宇治瀬様(うってさぁ)」とも呼ばれている。 由緒をたどると、かなり古い神社のようだ。ここは南九州の古代の信仰もちょっと感じられる。「鹿…
石體神社(しゃくたいじんじゃ)は鹿児島県霧島市隼人町内に鎮座する。鹿児島神宮(かごしまじんぐう)から水路沿いを北西方向にちょっと行ったところに位置し、その摂社でもある。こちらもまた、なかなか雰囲気のある神社である。 ヒコホホデミノミコトが住…
鹿児島神宮(かごしまじんぐう)は大隅国の一之宮。鹿児島県霧島市隼人町内に鎮座する。その歴史は神代から続くとされる。規模も大きく、摂社や末社も多く、稲荷神社も末社のひとつである。 こちらの稲荷神社は不思議な雰囲気。いかにも神威が強そうな感じな…
鹿児島神宮(かごしまじんぐう)は大隅国一之宮である。鹿児島県霧島市隼人町内に鎮座する。 現在、「カゴシマ」というと鹿児島市のあたり(かつての薩摩国鹿児島郡)をさすが、もともとは大隅国の鹿児島神宮鎮座地のあたりの名称だったとも。 ここは「神話…
田園風景の中に鳥居が見つかる。山の麓に黒島神社(くろしまじんじゃ)は鎮座。なんとも独特な雰囲気の神社である。場所は鹿児島県姶良市の山田地区(姶良市上名)。県道40号沿いに小さな案内看板があり、そこから小道に入って北上すると着く。 山の麓に鳥居…
吾平山上陵(あいらやまのえのみささぎ、あいらさんじょうりょう、あいらさんりょう)は鹿児島県鹿屋市吾平町にある。神代三陵(じんだいさんりょう、かみよさんりょう、神代三山陵)のひとつに数えられ、ヒコナギサタケウガヤフキアエズノミコト(彦波瀲武…
丘の上に石像がいっぱい! ここは「高鍋大師(たかなべだいし)」と呼ばれている。 妙なセンスが光る石像群 場所は宮崎県児湯郡高鍋町。このあたりの地形は河岸段丘になっていて、段丘の上には持田古墳群(もちだこふんぐん)がある。前方後円墳10基・円墳75…