2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧
戦国時代の南九州では、島津氏と伊東氏が覇権を争っていた。その中で、元亀3年(1572年)の木崎原(きざきばる)の戦いがよく知られている。島津義弘(しまづよしひろ、島津忠平、ただひら)が寡兵で伊東方の大軍を打ち負かした、というものである。 一方で…
天正6年(1578年)、日向国の高城川原(たかじょうがわら、宮崎県児湯郡木城町)で大友宗麟(おおともそうりん、大友義鎮、よししげ)と島津義久(しまづよしひさ)が激突した。結果は、島津勢が大勝する。大友勢は敗走し、追撃を受けて耳川(みみかわ、宮崎…
慶長5年(1600年)の関ヶ原の戦いにおける脱出劇というと、島津義弘(しまづよしひろ)がよく知られている。美濃国関ヶ原(現在の岐阜県不破郡関ケ原町)から国許の南九州まで、長い道のりを生還した。 関ヶ原から南九州まで落ちのびた大名がもうひとりいる…
日向三代(ひむかさんだい)の陵(みささぎ)はすべて鹿児島県にある、ということになっている。治定されたのは「可愛山陵(えのみささぎ、えのさんりょう)」「高屋山上陵(たかやのやまのえのみささぎ、たかやさんりょう、たかやさんじょうりょう)」「吾…
鹿児島県垂水市は海岸線の景色が美しい。桜島は鹿児島市から見た姿がよく知られているが、大隅半島側からの姿も素晴らしいのである。 『三国名勝図会』という本がある。江戸時代末期に編纂された島津氏領内の地誌である。この中には桜島の見える風景の絵図が…
ここは桜島が近い。牛根麓稲荷神社(うしねふもといなりじんじゃ)は鹿児島県垂水市牛根麓に鎮座する。 桜島は日常的に噴火する活発な火山だ。大噴火の記録も残っていて、近い時代では大正3年(1914年)のものがよく知られている。大正大噴火では桜島の中腹…
大隅国末吉の平松城(ひらまつじょう)は国境の山城だ。城跡の現住所は鹿児島県曽於市末吉町南之郷。ちなみに小字は「陣ノ山」で、ここに陣取って戦ったことをうかがわせるものである。 このあたりは国合原(くにあいばる)と呼ばれ、大隅国と日向国が接する…