鹿児島市に「武(たけ)」と呼ばれる場所がある。JR鹿児島中央駅の南西のあたりだ。駅から九州新幹線の線路が伸びる。その線路沿いに「西郷公園」というのがある。ここは西郷隆盛の屋敷跡なのだ。「武西郷屋敷跡」「西郷武屋敷跡」と呼ばれたりもする。 「武…
鹿児島市の草牟田(そうむた)に鎮座する鹿児島神社(かごしまじんじゃ)。ここには、なかなかの雰囲気を持ったタノカンサァ(田の神様)が祀られている。 南九州にはタノカンサァ(田の神)の像が大量にある。各集落にいるような感じで、その土地その土地の…
薩摩国鹿児島の清水城(しみずじょう、鹿児島市稲荷町)は、中世に島津氏が拠点とした。その城下に島津氏が篤く崇敬した5つの神社がある。これらはまとめて「鹿児島五社」と呼ばれている。清水城下のあたりは「上町(かんまち)」ともいい、「上町五社」とも…
河津桜が咲いていた。参道はパッと明るい雰囲気に。もう春だ。 参道の河津桜 精矛神社(くわしほこじんじゃ)に詣でた。鹿児島県姶良市の加治木に鎮座する。御祭神は島津義弘(しまづよしひろ)である。御神号を「精矛巌健雄命(クワシホコイヅタケヲノミコ…
「大坪の田の神」像を訪問した。場所は、鹿児島県薩摩川内市祁答院町藺牟田の大坪というところ。山間部の農村である。大坪公民館(ほたるの館)の広場にタノカンサァがいるのだ。 南九州の農村の風景の中には、タノカンサァ(田の神様)の姿がある。18世紀頃…
田んぼの畔で見かける。辻に立っていたりもする。神社や公民館で出会うことも。 タノカンサァ(田の神様)の像がものすごくたくさんある、鹿児島県と宮崎県南部には。その数は確認されているだけでも2400体以上にもなるそうだ。 地元の者にとってタノカンサ…
渓流沿いに川田神社(かわだじんじゃ)はある。場所は鹿児島市川田町。かつての薩摩国満家院(みつえいん)のうち。 御祭神は川田義朗(かわだよしあき)である。16世紀の人物で、島津貴久(しまづたかひさ)・島津義久(よしひさ)に仕えた。川田義朗は島津…
戦国時代の島津氏の家臣には、新納氏の名が見える。それなりに知られている人物としては新納忠元(にいろただもと)とか、新納旅庵(にいろりょあん)とか……。新納氏は島津氏の支族で、その歴史は14世紀の南北朝争乱期よりはじまる。 新納氏についてあらため…
境内は森の中。クスノキの巨木があり、枝葉が空を覆う。蛭兒神社(ひるこじんじゃ、蛭児神社)は鹿児島県霧島市隼人町内に鎮座する。御祭神は蛭児尊(ヒルコノミコト)。創建時期は不明。神代の頃とも伝わる。 また、このあたりの森は「なげきのもり」と呼ば…
鹿児島県姶良市鍋倉のあたりは「米山(よねやま)」とも呼ばれている。この地名は「米山薬師(よねやまやくし)」に由来する。 『三国名勝図会』(19世紀に薩摩藩が編纂した地誌)にイイ感じの絵図もある。 『三国名勝図会』巻之三十八より(国立国会図書館…