ムカシノコト、ホリコムヨ。鹿児島の歴史とか。

おもに南九州の歴史を掘りこみます。薩摩と大隅と、たまに日向も。

山神社と旧参道へ、霧島神宮の本殿脇から山に入っていくと

霧島神宮は鹿児島県霧島市霧島田口に鎮座する。天孫降臨の神話が息づく、格式の高い神社である。島津(しまづ)氏の崇敬も篤く、境内は壮麗な雰囲気なのだ。 勅使殿の向かって左から山のほうへ入れるようになっている。こちらへも行くべし! 霧島神宮の見ど…

霧島神宮へお詣りに、見上げる霊峰は天孫降臨の伝承地

ニニギノミコトが天降ったことから日向三代(ひむかさんだい)の物語が始まる。「天孫降臨」である。そして、建国へとつながっていく。『古事記』や『日本書紀』にはそう記されている。 高千穂峰(たかちほのみね)は天孫降臨の伝承地とされる。そのふもとに…

霧島神宮古宮址、かつての鎮座地は高千穂峰のすぐ近く

霧島神宮(きりしまじんぐう)は高千穂峰(たかちほのみね)の麓に鎮座している。かつては、もっと山の近くにあった。 現在の境内から7㎞ほどの道のりを登っていくと、高千穂河原(たかちほがわら)にいたる。ここは標高約970m。高千穂峰への登山口がある場…

鹿児島の一之宮神社へお詣りに、天智天皇と大宮姫の伝説も息づく

一之宮神社(いちのみやじんじゃ)は鹿児島市郡元に鎮座する。鹿児島市内でもっとも古い神社とも言われている。創建は天智天皇の御代(7世紀後半)と伝わる。 御祭神は大日靈貴命(オオヒルメムチノミコト)。天照大神(アマテラスオオミカミ)と同一とされ…

佐敷城跡にのぼってみた、加藤清正が築いた堅城、梅北一揆で占拠されたりも

山の上に石垣が見える。のぼってみると、すごい眺めだ! 「天空の城」という感じである。 佐敷城(さしきじょう)は肥後国佐敷(熊本県葦北郡芦北町佐敷)にあった。花岡山に築かれていて、花岡城という別名もある。築城時期は不明。天正16年(1588年)頃か…

山田の凱旋門! 日露戦争の勝利を祝して、こんなの建てちゃった

鹿児島県姶良市の山田地区に、やたらと立派な凱旋門がある。明治39年(1906年)3月に山田村兵事会が建設したものだ。前年に日本はロシアとの戦い(日露戦争)で勝利し、これを記念してつくられた。 山田の凱旋門 当時、日本全国で凱旋門が建造された。日露戦…

肥後国の戦火、島津と龍造寺のはざまで/戦国時代の九州戦線、島津四兄弟の進撃(5) 

天正6年(1578年)11月、島津と大友が激突した。合戦の地は日向国の高城川原(たかじょうがわら、宮崎県児湯郡木城町高城)。「高城川の戦い」または「耳川の戦い」と呼ばれるものである。 島津義久(しまづよしひさ)はこの戦いに勝利する。一方の大友軍は…

イザナギノミコトが禊祓いをした阿波岐原(檍原)、曽於南之郷の伝承地をめぐる

イザナギノミコトは黄泉国(よもつくに)を脱して、『古事記』によると「竺紫日向之橘小門之阿波岐原(つくしのひむかのたちばなのおどのあはきがはら)」へといたる。『日本書紀』では「筑紫日向小戸橘之檍原」と記される。そして、身をすすぎ清め、その際…

曽於末吉の佐久良谷、セオリツヒメの住まうという聖域

「佐久良谷(さくらだに)」は鹿児島県曽於市南之郷の山奥にある。「桜谷」とも書く。こちらを訪問した。 この地は『三国名勝図会』で知った。絵図がやたらと目をひく。なんだか強烈な印象を受けるのだ。同書の解説によると「神代の舊跡」だという。 『三国…

市来湯田の稲荷神社をお詣りした、創建したのは島津忠久の母!?

稲荷神社は島津氏の氏神である。そのひとつが市来湯田(いちきゆだ、鹿児島県日置市東市来町湯田)に鎮座する。境内は重厚な雰囲気である。かなりしっかりとした造りで、大事にされてきたことがうかがえる。 承久3年(1221年)に丹後局(たんごのつぼね)が…